プロ漫画家であるために

絵が下手な漫画家は、小物の細部をきっちり描くべし【編集者に教わった絵のコツ】

絵にあまり自信のない漫画家が、ちょっとでも上手げに見えるチートスキルはないものか。

もちろん練習あるのみですが、とあるベテラン編集者が、ヒントになりそうなことを教えてくれました。

こんにちは。漫画家を13年しまして、経済的に破綻し、いまは結婚して会社員に転職しましたネコム(@necom_anarchy)です。

漫画家が絵を上手に見せるには、バッグや靴などの縫い目をきっちり描くのが大事

女性向けだとバッグや靴の縫い目などをきっちり描き込んで、できれば「どこのブランドか」まで伝わるように描くと、読者の反応が段違いだそうです。

(ロゴまで描いてしまってはダメですが、もじるなりなんなりして)

男性向けの場合はゲーム機、PC、自転車、バイク、車、武器などですかね。

そのジャンルにくわしい人が多く、非言語のコミュニケーションがなりたつので、持ち主のキャラが立つ、ということだと思います。

女性向けマンガで言うと、イヤミなお金持ちのお嬢様が○○というブランドのバッグを持っている→「あぁ~、いかにも○○のバッグとか持っちゃってそう!!」みたいな。

男性向けだと、冴えない同級生の乗っている自転車がマニアックな仕様→「オッ、こいつけっこうやるじゃん。意外とスポーツマンだな!?」的な。

もちろん全部の小物をいちいち雑誌で調べて詳細に描いていたら時間がいくらあっても足りないので、何度も出てくるもの、キモになるものだけでいいとは思いますが。

細部をきっちり描くのを習慣づけるため、Twitterで話題になった観察スケッチをするのもとても勉強になると思います。わたしはInstagramで100枚やって達成感でちょっと気が抜けてしまいましたが。

憧れのブランドものの世界は、少女漫画が教えてくれた

ブランドになんの興味もなかった少女のころ、少女漫画で「ルブタンの靴!」とか、「ジノリの食器!」とか、意味はわからないながらもなんとなくステキなものなんだろうな、と漠然と憧れたことがありました。

男性だと銃火器など、自分で持つわけにはいかないけれども、マンガでじっくり見られるとそれだけでワクワクするようなグッズですよね。

そんな憧れの小物をリアルに描いて、空想の世界で自由に使えるのも、マンガの醍醐味です。また、大事な読者サービスの一環でもあります。

自分が好きなものなど、ぜひじっくり観察して、細部までこだわって描いてマンガに出演させてみてください!

漫画家で絵が上手い人ほど「ていねいに」描いている

わたしは絵が下手な自覚もあったし、“伝説の編集者“といった感じの人にアドバイスをもらったときも「君はまずとにかく、絵だね」と言われたくらいでして。

(もちろん学校では「クラスでいちばん絵が上手い」みたいな感じではありましたよ)

絵の上手い漫画家さんと話す機会があったときは、ほぼ毎回「絵をどうやって練習したんですか?」と質問していました。

わたしから見て「絵がすげー上手い!」って人ほど、「自分は絵が下手なので、下手さはどうにもならないので、せめてていねいに描くようにしています」的なこたえでした。

とある漫画雑誌の新人募集ページのコラムでも、編集長が「みなさんが思う何倍も、プロは1本の線をものすごくていねいに精魂こめて描いています」と言っていました。

たしかに、プロやセミプロのお絵かき動画などを見ていても、1つの線をなんどもなんども描き直していたりします。

わたしも、髪の毛とかはザッザッザッと早く描いていたのですが、髪の毛の線を1本ずつゆっくりていねいに描くようになってから、デビューできました。

ので、「ていねい」というのは、絵が上手くなるための、1つのヒントでまちがいないと思います。

「ていねい」さは、才能もいらないし、希望があるのではないでしょうか。

そんな感じで、まとめます。

・女性向けなら靴やバッグ、男性向けならメカを細かく描くとよい。

・憧れのグッズとか作品にどんどん出しちゃおう。

・ていねいさは正義。

以上です!!