誰かに本を1冊だけおすすめするなら、この本。
『ガラクタ捨てれば自分が見える』カレン・キングストン著。わたしの人生に具体的にいちばん影響を与えた本かもしれない。
↑記事トップの写真は旧文庫版です。現在はこの写真の新版のほうが、内容も追加されているようでおすすめです。
(ちなみに進路に影響を与えたのは『うる星やつら』です。一時期だけでもマンガ家になったので)
掃除のやり方というより風水のご利益について書かれている→めっちゃやる気になる
具体的な掃除の方法は書かれていません。
1998年にイギリスで書かれた本なので、書かれていたとしても日本の家や電化製品などとは事情が違い、参考にならないでしょう。
具体的で効率的な掃除の方法が知りたければ、『“世界一”のカリスマ清掃員が教える 掃除は「ついで」にやりなさい!』新津春子著、のほうをおすすめします。
こちらはNHK『プロフェッショナル仕事の流儀』でも紹介された、羽田空港のカリスマお掃除スタッフさんの書いた本です。
高価なスチームクリーナーやサイクロン掃除機がなくても、タオル1本、ほか割り箸や歯ブラシなど家にあるもので細部まで掃除をする方法が解説されています。こちらもわたくし、愛読書です。
さて、方法よりも先に掃除を「やる気になる」ことが大切なわけです。
「やらなきゃなー」という義務より、「やりたい!」とウズウズしてくるのがこのカレン・キングストン著『ガラクタ捨てれば自分が見える』です。
古いものを捨ててスペースをあけると、新しいものが入ってくる

著者のカレン氏は「スペース・クリアリング」の専門家で、いろんなご家庭を訪ねてガラクタ整理の相談にのっています。
お掃除コンシェルジュ、というよりかは風水師といった感じ。
この本を書いた時点でラジオ番組を持っており、リスナーの方々から次々とお掃除の結果報告のおたよりが届きます。
ちょっとファンタジックな物語が展開するように、具体例が紹介されていきます。
- ガラクタ市を開いて500ドル稼いた。はずみがついてガレージを整理し、合計1000ドル以上の収入を得た。
- 片づけしたら宝くじと懸賞に当たった!
- 気力がわいてきて71歳にして大学に通うようになった!
- 結婚できた!
あくまで物語の中のこと、として成功体験をムフフとたのしんでいるうちに、ものは試し、「自分もやってみようかな?」という気になってきます。
実際にわたしが体験したこと。お掃除のご利益効果

わたしについては正直、「ここを掃除したからこれが当たったんだ!」という具体的に関連性のあることは起きませんでした。
ただ、それまでわりと汚部屋めの生活だったので、大規模に掃除を始めた当初は、かなり環境が変わりました。
マンガ家としての仕事もあまりなく、部屋が狭くてもとても引っ越せそうにありませんでした。まず現状を最高のものにしてからだ。と本を読んで心を入れ替えたわたくし。
アパートの共有部分まで徹底的に掃除。結果、引っ越せることに。
ただ、いきなり大規模な掃除をするのはちょっと危険なことのようで、結果的にいい方向には行くのですが、変化に出くわした当初は本人的にはちょっと「ヤバッ、裏目に出たか」と感じることもありました。
アパートを引っ越せることになったきっかけというのが、隣の部屋のおじさんがなんか変な感じにからんでくるようになったんですね。
親に泣きついたら、親が「一刻も早く引っ越しなさい!」と代金を出してくれた。というようないきさつです。
引っ越し先は仕事先との交通の便もよく、日当たりもよく広くて、そのわりにお家賃が格安。という理想的な部屋でした。
ご利益とかなくてもいいからキレイな部屋で生活したい

汚部屋の時代は、年金手帳が必要になってどこにしまったかわからなくて押し入れを全部ひっくりかえすような生活でした。もう戻りたくないです。
整理整頓をしておく、という感覚がもともとわからなかった、習慣づいていなかったのですが、いったんキレイになると気分がめちゃいい。
余計なことに思いわずらう機会も格段に減るので、キレイな部屋をキープしつづけたい、という欲求は強くなりました。
わたしには、たまに読んで射幸心を刺激され、「掃除すっかな!」という気分を高めてくれるカンフル剤になってくれる本です。
掃除の本おすすめ『ガラクタ捨てれば自分が見える』カレン・キングストン著:まとめ
「掃除したい、したほうがいい」とは思っていても、お勤めとかで疲れ切った生活だとなかなか動けないものです。
そんな中でたまにダラッと「ラッキー妄想にひたろう」となんとなく読むと、めっちゃ掃除する気になる。そんな本です。
『ガラクタ捨てれば自分が見える』カレン・キングストン著。わたしにとっては、具体的な行動を起こさせてくれる本です。おすすめです。